こんにちは。
ミステリー短編集を読んだので感想を書くサトーです。
何でも知っているママは、息子のキャリアにも貢献します。
この本について
『ママは何でも知っている』
ジェイムズ・ヤッフェ(著)、小尾 芙佐(訳)
ハヤカワ・ミステリ文庫/2015/ミステリー
何でも知っているママが、愛息子のために冴えた推理を展開するアットホームなミステリー短編集。
この本を読むとわかること
・ママが何でも知っていること
・暮らしや趣味や人間関係の知識があれば、現場に行かなくても事件を解決できること
・リスペクトが足りない夫婦や嫁姑でもうまくやっていけること
と、いうことがわかります。
あらすじ
毎回、何でも知っているママが、息子で刑事のデイビッドの事件を解決します。1話完結なので読みやすいです。
ママと、デイビッドの妻シャーリイとの軽いいなしあいや、未亡人のママに恋の予感…とドキッとしたり、少人数の家庭における人間関係も見どころ。
ママの思い出話も、ときどき登場して、推理とともに人間関係も楽しめる本となっています。
最後はママとパパの思い出話があって、ちょこっと感動したりするかも。
感想
この作品の魅力
短編集なので読みやすいですね。
あと読めばすぐにわかりますが、これはミス・マープルの町バージョンです。
旅行しないミス・マープルです。それは別に構わないんですけどね。
ミス・マープルは謎の事件の話を聞いただけで、同じ村の住人に当てはめて、「ああ、あの人は○○だからね、だから~(話が続く)あの人が犯人よ」と解決するじゃないですか。そのスタイルです。
あの何でも知っているミス・マープルは村在住でしたが、こちらのママはおそらく町に住んでいて、家には頻繁に息子夫婦と友人が訪れます。
団らんの場で推理の話が展開していくので、アットホームな雰囲気に浸れますよ。まあ、嫁姑のちょっとした諍いはありますけどね。
ちょっと気になるところ(批評)
個人的に気になったところは、息子デイビッドがママの推理力にフリーライドしてるのに、ママのおかげで事件解決できてると署の人たちに知られたくないと思ってることなんですよ。
他方では――おのれの本職に関して、母親のほうが天分があることを知って、有頂天になる男がいるだろうか?わたしが、捜査課では、ママの才能についてひとことも触れないでいるのは、そのためである
もしこれが、事件を解決するのがパパだったら、世間に公表してパパを表彰するなりして「誇りに思う」と言っていたと思うんですけどね。
そしてママの間違いを正す、妻のシャーリイに対しても「バッサーの教育は、こんなことにしか役に立たないのだろうか?」と心の中で嫌味を言ったりします。これ、すごい嫌味でビックリしちゃいました。
でも、こういった諍いがありながらも、この家庭は特に大きなトラブルもなく続いていくので、こういう形でうまく回っている家庭なのですね。
この本がおすすめな人
この本は
・推理小説と一緒に、ママと息子とその妻の人間関係も楽しみたい人
・家庭内の会話劇が好きな人
・ミステリー短編集で時間つぶししたい人
逆に…
・がっつり長編ミステリーを楽しみたい人
・嫁姑問題には疲れている人
(比重はそこまで大きくないけど、毎回ちょいちょい出てくるので気になる人はノイズに感じるかも)
・ミス・マープルのスタイルが苦手な人
(捜査と推理は足でするものだ!安楽椅子探偵はごめんだよ!という人)
こう人には向かないかも。
それでは、お読みいただきありがとうございました♪


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