こんにちは。
インスタントの塩ラーメンにバターを入れたら、美味しくなるんだなということがわかったサトーです。
ただ美味しかったんですけど、食べてる間中、血圧が跳ね上がらないか心配でした。年齢的にもね、血圧、気になるんですよね。でもコーンやもやしを入れたりして美味しかったです。
さて、美味しそうな塩バターラーメンが出てくる本を読んだので感想です。
『BUTTER』作品情報
| 書名 | BUTTER |
| 著者 | 柚木麻子 |
| 発売年 | 2020 |
| ページ数 | 592 |
| ジャンル | 文学・評論 |
| 出版社 | 新潮社 |
この本は
2007年から2009年にかけて起きた「首都圏連続不審死事件」の犯人・木嶋佳苗をモデルにして書かれたフィクションです。
作中では、逮捕された梶井真奈子(カジマナ)を、記者の町田里佳が取材します。
里佳は梶井との対話を通して、食べることや自分の体、女性として生きることについて考えることになります。
『BUTTER』を読むと分かること

この本を読むと、次のようなことが分かるよ。
- 男たちの財産を奪ってきた梶井真奈子(カジマナ)が、対面する人間を魅了し翻弄していく様子がわかる
- 食べることに無頓着だった里佳が、料理を始めてハマっていく姿とその理由がわかる
- 世にも美味しそうなバターを使った料理を知ることができる
『BUTTER』あらすじ
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ──。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳に〈あること〉を命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。(新潮社より引用)
『BUTTER』感想
素晴らしかったです。
読み終わるのが勿体なくて、ちょっとづつ読みました。
バターを通して見えてくるルッキズムへの柔らかなカウンター
事件のことだけじゃなくて食べ物や食事すること、食べた人間の体型や思考にまで話が及びます。特にバターを使った美味しそうな食べ物がたくさん出てきて、読んでるとよだれが出そうになりました。
拒食症とか、女性、特に若い女性へのいきすぎたルッキズムが横行する世界への柔らかなカウンターに見えました。
柔らかなカウンターというのは
「他人に身体の細さをジャッジされて喜ぶよりは、バター料理を食べて幸せな気持ちでいた方がいい」
そんなカウンターです。
棒みたいに細い体でなくてもいい、丸っこい部分がたくさんあってもいい。バターを使った料理を食べた後みたいに、幸せで満ちたりた気持ちを抱いて生きていけるなら、そっちのほうがいいじゃないか、というね。

本当になんで赤の他人に、細い太い言われなきゃならんのだ。こっちはモデルでもないのに
価値観のちがう2人
知識があってグルメでも、根っからの嘘つきで性根の腐った梶井真奈子と、
見た目がスレンダーで王子様キャラでも、食べることや自分の身体を疎かにしてる町田里佳。
この2人は「食べること」に対して価値観が全く違うんですね。
そんな2人が影響を与え合って、特に里佳の体型や価値観が変わっていきます。
で、里佳も伶子もそうなんですけど、どんなに尽くして誠意を見せても相手に認められない関係もあったり、好きだし尊敬してるけど、もう夫婦ではいられない関係とか、様々な人間模様にいろいろしみじみと共感しましたね。
イギリスでも大人気
実はですね、この本を読もうと思ったのは、イギリスの料理インフルエンサーNigel Slaterがインスタで「読んでて止まらない」みたいなことを言ってたからなんですよ。
イギリスのグルメ男性が読んでて止まらない、日本の小説ってどんなもんだろうと興味を持って、読んでみたんです。(Nigelは元々、日本を好きみたいなので、そこまで不思議に思うことはないかもしれませんが)
実際、イギリスでも『』は大人気だったようです。
海外で『BUTTER』が大ブームに! 柚木麻子さんに聞く、世界の中の東アジア文学
気になった点
個人的に後半は少し冗長に感じられて、何度か休憩に入りました。
けれど、その冗長だった部分が作品の奥行きを出しているんだと思います。
『BUTTER』総評
『BUTTER』は特に食べ物の描写、特にバターの描写が素晴らしかったですね
この本みたいに恋愛結婚に重きを置きすぎず、事件に没入しすぎることもなく、女性に向けられる意地悪な視線や言葉をすくいとって、丁寧に読みやすく書き連ねていく技術は、本当に素晴らしいなと思います。
読後は、最後にみんなが食べてたあの七面鳥が食べたくなりましたよね。自分では作らないし、作れないんですけど、ぜひ立食べてみたいです。どこかで売ってないかなー。
いやあ素晴らしかったです。
実はこの本を読んでる間に、話に出てきた塩バターラーメンを2回も食べちゃったんですよね。私、小麦粉製品は控えてるのにね、誘惑に勝てずに・・・家でひとりでね。
美味しかったですよ。
ご馳走様です。
この本がおすすめな人
- 「首都圏連続不審死事件」の犯人の心理にふれた作品を読みたい人
- 主人公がハードな現実を送りながらも、食を通して心身豊かになっていく姿を見たい人
- 美味しそうなバター料理がたくさん出てくる本を読みたい人

読み終わったら、バターを使って料理したくなるかも
それでは、お読みいただきありがとうございました♪

こちらは、作品の中に登場した高級バターのエシレバターだよ


最近のコメント
コメントなし