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小谷みどり『<ひとり死>時代のお葬式とお墓』感想 日本のお葬式とお墓の変遷

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こんにちは。
終活が気になる年頃になったので、この本を読んでみたサトーです。

結論から言うと、この本は日本のお葬式とお墓の歴史などを解説した本で、終活ハウツーガイドではありませんでした。

しかし自分の死後の弔い方を考えたり、サービスを探すための周辺情報を知るヒントになりました。感想です。

『<ひとり死>時代のお葬式とお墓』作品情報

書名<ひとり死>時代のお葬式とお墓
著者小谷みどり
刊行年2017
ページ数220
ジャンル社会科学
出版社岩波書店

『<ひとり死>時代のお葬式とお墓』は何について書かれた本?

日本各地のお葬式やお墓について書かれた本です。

時代とともに家族や集団から、個人へと変遷するお葬式やお墓のスタイルがまとめられています。

海外の事例も取り上げながら、お葬式やお墓は今後、どのようなニーズに応えていかなければならないのか。といったことが書かれています。

✔お墓やお葬式の風習や歴史、
✔個人ではコントロールできない死の迎え方

などに興味がある人に向けた内容です。

『<ひとり死>時代のお葬式とお墓』の構成

第1章から第4章までは、日本各地におけるお葬式やお墓の歴史、家族や集団はお墓とどう関わってきたのか、今は個人の死と家族の関係は希薄になっているということが書かれています。

第5章は「誰に死を託すのか」ということで、現代人の死に対する価値観や、死後は嫌でも他者に頼らなければならない、といったことが説明されています。

『<ひとり死>時代のお葬式とお墓』感想

印象的だったこと

かつて人は死ぬと、所属していた家族や集団の手によって弔われました。
しかし現代では核家族化や個人主義が進み、生きている時の家族関係が希薄になっています。

そのせいで、死んだ後のお葬式やお墓のスタイルも変わってきているそうです。

たとえば、兄が入院中に毎月お見舞いに行っていたのに、兄の死を知らされず、しばらくしてから知った人。
兄の妻に聞くと「彼は家族葬を希望していたから」と言って、夫のきょうだいには知らせなかったそうです。
その妻からすると、夫のきょうだいは家族に入らなかったんですね。

こういう風に、人間関係が希薄になった現代では、さもありなんなすれ違いが多くありそうです。

昔は土葬が主流だった

火葬が普及して、火葬率が50%を超えたのは1935年のことですって。知ってましたか?
かつては土葬、火葬、水葬、野葬、林葬があったそうです。

また、沖縄の久高島では1960年代まで風葬があったとか。
いろんな弔い方があったんですね。

チヂフチャー洞穴遺跡
公益社団法人【永代供養・海洋散骨】メモリアル整備協会
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好みが分かれそう

この本は主に、お葬式やお墓の歴史や風習について書かれています。

なので、これから終活を考えている人や、具体的にお葬式やお墓の手配方法を知りたい人には物足りないでしょう。

私が興味を持ったのは、台湾の台北市の合同葬儀の話です。

一度に14人までのお葬式を同時に行い、遺族の負担金はゼロで、市民からの寄付で葬儀を行うそうです。身寄りがない人や、家族に弔って欲しくない人には魅力的なお葬式ではないでしょうか。

死後のヴィジョンがあれば安心できるかも?

読んでいて思ったのは、日本社会もどうせ個人主義になり、ひとりで死を迎える人が増えていくならば、台北市のように行政が主導でお葬式をやり、遺骨の行き先を保証すればいいのではないか、ということです。

たとえば、個人の生前にお葬式をやる/やらない、お墓の有無や遺骨はどうするかを決めてもらって申し込みます。死後は行政が全て執り行います。

または今後、民間でそういうサービスがリーズナブルな価格で出てきそうな気もします。

私もお葬式もお墓もなしでいいので、安い棺で火葬だけして、灰になったらその辺の花壇か公園に撒いてほしいです。希望はそれだけなので、シンプルでリーズナブルなプランがあったらいいなと思います。

日本は少子高齢化は止まりませんから、そういった「シンプルでリーズナブルなお一人様向けプラン」のニーズが今後は増えるのではないでしょうか。

委託先が行政にしても民間にしても、自分の死後の手配がスマホから気軽にできるようになったら、死への不安や恐怖が和らぐのではないかなと思いました。

『<ひとり死>時代のお葬式とお墓』がおすすめな人

✓日本各地のお葬式やお墓の歴史、風習が知りたい人
家族と個人が死やお葬式、お墓とどう関わってきたのか知りたい人
日本人の死生観の変化を知りたい人

著者について

著者:小谷みどり
ライフデザイン研究所(現・第一生命経済研究所)の首席研究員。
専門は生活設計論、死生学、葬送問題。
著書『変わるお葬式、消えるお墓』『だれが墓を守るのか』など。

それでは、お読みいただきありがとうございました。

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