こんにちは。
さいきん見た映画の感想を書く私です。
先にネタバレしておくと、この映画は実話を元にしていますが、事件は解決しません。
『12日の殺人』作品情報
| タイトル | 12日の殺人 |
| 制作年 | 2020 |
| 上映時間 | 114分 |
| ジャンル | ミステリー、クライム |
| 原作 | ポーリーヌ・ゲナ/18.3: Une année à la PJ(刑事訴訟法18.3条:司法警察での1年) |
| 監督 | ドミニク・モル |
| 脚本 | ドミニク・モル、ジル・マルシャン |
| キャスト | バスティアン・ブイヨン(ヨアン)、ブーリ・ランネール(マルソー)、テオ・チョルビ(ウィリー)、ヨアン・ディオネ(フレッド)、ティヴー・エヴェラー(ロイック)、ポリーン・セリエ(ナニー)、ルーラ・コットン・フラピエ(クララ) |
『12日の殺人』あらすじ
10月12日、若い女性の焼死体が発見され、ヨアン率いるチームが捜査を担当することになる。
しかし、地道な捜査を続けても犯人は見つからない。

『12日の殺人』の実話を元に映画化
この映画の元になったのは、2013年5月にフランスのセーヌエマルヌ県ラニー・シュル・マルヌで当時21歳のモード・マレシャルの焼死体が発見された事件です。
モードはその夜、午前2時30分頃に建物を出て、1時間後に焼死体が発見されます。検死結果で、ガソリンをかけられて火をつけられたという証拠が出ました。 その後の捜査でも、容疑者を特定する監視映像や電話記録を発見できず、目撃者からの情報も乏しかったため、捜査は進展しませんでした。
以降、有力な手がかりや容疑者は見つかっていません。事件は未解決のままです。
原作は、ポーリーヌ・ゲナの『18.3: Une année à la PJ(刑事訴訟法18.3条:司法警察での1年)』
『12日の殺人』見どころ
見どころ①「未解決」が前提の物語
冒頭で「未解決事件の1つである」と示され、犯人が見つからないまま進む異色の構成
見どころ② 刑事たちの葛藤
全力を尽くしながらも事件を解決できない刑事の姿や、その苦悩
見どころ③ 男社会に女ひとり
男だらけの捜査チームに女性刑事が加わり、男性中心の捜査体制や社会構造に対して疑問を投げかける
見どころ④ ラストシーンの情緒
未解決のまま、主人公が山間を自転車で走る「それでも前に進む」ことを示唆するエンディング
『12日の殺人』全体の感想 ネタバレあり
最初に「フランスでは年間の未解決事件が多数ある」と出てくるんですね。
「この映画も数ある未解決事件の一つです」と。
この時点で気づくべきだったんですよね。
この映画の中の「12日の殺人事件」は解決しないことを。
で、解決しないのに何を見せられるのか?となるじゃないですか。
最後まで見て出した私の結論は、この映画は
「全力を尽くしたけど事件を解決できなかった刑事へのレクイエム」映画
だなあということです。
なので、「全力を尽くしたけど問題を解決できなかった」人には多少は響くかもしれませんが、それ以外の人はあまり共感できないと思います。
男が犯罪を犯し、男が捜査する
その他の感想も書いておきます。
自転車が趣味の刑事が、男だらけのチームを率いて捜査するんですが、警察が無能なのか、完全犯罪だったのか分かりませんが犯人を見つけられないんですね。
動機もわからず、決定的な証拠もなく、犯人を追い詰めるでもなく、犯人が誰かもわからずに映画は終わります。ポワロやミス・マープルみたいに推理や謎解きを楽しむわけでもありません。
ただ、未解決のまま終わります。
で、この男だらけのチームが、若くて異性関係の派手な女性が殺された事件を捜査します。この時点で、男性のみが活動する古いタイプの犯罪ドラマができあがっています。2024年でこれやるの?と思いました。
で、あとになってチームの1人が異動になり、かわりに若い女性が入ってきます。
その女性がこの点を指摘していたんですね。
「男が犯罪を犯し、男が捜査する
これって変じゃないですか 男性社会ですね」みたいなことを、男性上司に言うんですよ。
上司は意外なことを言われたように戸惑いを見せながらも
「そんな」と軽く否定します。
いま思うと、この映画自体が放つ弁明のための自虐ネタのようですね。
女性が加わったチームが捜査を再開しますが、やはり犯人は見つかりません。
最後は未解決のまま、自転車乗りの刑事が美しい山間を自転車で走るシーンで終わります。
まるで、解決できなかった事件を振り切るように、ひたすらペダルをこぎ続けます。
事件は解決しなかった
でも君は生きていくんだよ
それでも刑事の君は前に進むんだよ
そんなメッセージが伝わってくるようです。
まとめ
見てる途中で気づいたんですよね。
ああ、これ未解決事件か、解決しないのかってね。

そこでもう映画館から帰りたくなったんですけど、頑張って最後まで見届けました
で、結果がこれでした。
賛美が分かれる映画だと思います。
謎が解けた後のスッキリ感を求めて鑑賞した私としてはかなりの消化不良でしたが、刑事たちと同じように未解決の事件を抱えていたり、人間ドラマを堪能したい人には刺さるものがあるのかもしれません。
この映画がおすすめな人
✔「全力を尽くしたけれど、結果を出せなかった」経験がある人
主人公のやるせなさに共感ができるかも
✔映画の雰囲気や余韻を味わいたい人
事件解決のスッキリ感よりも、映画が醸し出す独特の空気感やメッセージ性を味わいたい人
逆におすすめできない人
・事件が解決してスッキリしたい人
・謎解きや犯人を追うスリルを味わいたい人

こういう人はモヤっとするかもしれません。私みたいにね…
それでは、お読みいただきありがとうございました♪

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